細田守監督の原画展へ足を運んできました。
ここ数日のことではなく、少し遡って6月のことになります。
展示の背景にもなっている映画『サマーウォーズ』は、これまでに何度観たか数え切れないほど、お気に入りの作品です。
あの映画に登場する「OZ」の世界は、まるでSNSの未来予想図のようです。
現実世界でも、サイバー攻撃の脅威やAIの暴走など、まさにサマーウォーズのような事態がいつ起こってもおかしくない時代になりました。
私自身、長くITの世界に身を置いてきたこともあり、この作品にはどこか親近感のようなものを抱いていて、とても惹かれるのです。
そして、この作品のもう一つの魅力は、大家族の温かい一体感です。
親戚一同が顔を揃えて、何か特別なことをするわけでもなく、ただ集って時間を共有する。
私の祖母が健在だった頃には、我が家でも当たり前に見られた風景で、少し懐かしい気持ちにさせられます。
親戚というのは、人数が増えるほどに煩わしいことも多いものです。
しかし、こぢんまりとした家族だけでお盆を迎えようとしている今振り返ってみると、不思議と楽しかった記憶しか蘇ってきません。
後悔しているわけではありませんが、かつての日本にあった古き良き温もりが、現代の暮らしからは少しずつ失われてしまったような、そんな一抹の寂しさを覚えることもあります。
『サマーウォーズ』と並んで心惹かれるのが、『バケモノの子』という作品です。
この映画は、人の心の中にある「闇」というものをとても繊細に描き出しています。
その闇とどう向き合い、どのように折り合いをつけて生きていくのか。
誰の心の中にも等しく闇は存在していて、私たちは皆、無意識のうちにそれを制御しながら生きている。
そんな人間の心の機微が見事に表現されていると感じます。
誰かと真摯に向き合うことで、人は強くなれる。
『バケモノの子』の「キミとなら、強くなれる。」というキャッチフレーズが胸に響きます。
人生において、強烈に向き合えるような特別な誰かに出会うこともあれば、日々のささやかな出来事の積み重ねによって、少しずつ強さを身につけていくこともあるでしょう。
お互いが、誰かのためにほんの少しだけでも力を貸し合うことができたなら、世の中はもっと優しく、良い方向へ向かっていくのではないか。
そんな希望さえ抱かせてくれるこのストーリーが、私は大好きです。
